【合格体験記】200時間勉強しても落ちた。診断士二次試験は「解き方」でなく「考え方」(第2回/全3回)
一次試験をスタディング一本で突破したくすりやのお仕事さん。 しかし、中小企業診断士二次試験は、その成功体験をそのまま持ち込んでも通用しない「別物」でした。
一次試験後の約2カ月半で200時間以上を勉強し、 スタディングの解法を信じて初めての二次試験へ。 ところが、本番では何を書けば正解になるのか分からず、不合格となりました。
翌年は「同じ勉強を続けても無理だ」と判断。 ふぞろいを試し、その後、本気道場へ。 そこで初めて、「模範解答へ近づける試験」ではなく、 経営コンサルタントとして企業を分析し、提案する試験なのだと理解します。
このインタビューは全3回です。この記事は第2回・二次試験編です。
2カ月半・200時間でも、初年度の二次試験は不合格
――一次試験に合格した後、すぐ二次試験対策を始めたのですか。
8月のお盆頃から始め、10月末の試験まで約2カ月半勉強しました。 おそらく200時間以上は取り組んだと思います。
一次試験が終わるまでは二次試験まで考える余裕がなく、 情報収集もほとんどできていませんでした。
――二次試験もスタディングを使ったのですね。
一次試験にスタディングで合格したので、 二次試験も同じ教材を信じるのが一番良いと思いました。 かなり勉強しましたが、結果は不合格でした。
過去問を解き、示された解答例と自分の答案を比較し、 違いを確認していく方法でした。 ただ、自分にとっては解答プロセスがかなりシンプルで、 十分に使いこなせなかったと思います。
――本試験ではどう感じましたか。
何が正解なのか、正直まったく分かりませんでした。 特に事例Ⅳは、問題を見て「何これ?」という状態でした。
事例Ⅱだけは合格ラインを超えましたが、 他の事例は足りず、特に事例Ⅳは厳しい結果でした。 営業・マーケティングの仕事をしていたので、 事例Ⅱは比較的得意だと思っていました。
――試験後はすぐ次の勉強を始めましたか。
まずは休みたいと思いました。 完全に力尽きた感じでした。 合格発表が年明けだったこともあり、それまでは勉強から離れていました。
不合格後、「同じ勉強では無理」と学習方法を見直した
――不合格と分かった後、どのように動きましたか。
勉強の仕方が違う。 同じ勉強を続けても合格できない、と感じました。
2月頃から改めて情報を調べ、 「ふぞろいな合格答案」や事例Ⅳの問題集を購入しました。 ゴールデンウィーク明け頃まで取り組みました。
――ふぞろいでは手応えを感じましたか。
事例Ⅳの問題集は自分には難しく、進みはかなり遅かったです。 また、事例Ⅳの問題集には十分な時間をかけられませんでした。
その後、ふぞろいを使って事例Ⅰ〜Ⅲにも取り組み、 解答や解説を読んでみましたが、自分にはあまりピンと来ませんでした。 この方法だけで学習を続けるのは難しいと感じました。
――そこで予備校を探したのですね。
5月末から6月頃に「このままではまずい」と思い、 改めて予備校を探し始めました。 そこで本気道場を知りました。
本来は2月開始の講座でしたが、 私は6月から途中入塾しました。
本気道場で「解答例」から「コンサルティング思考」へ転換
――本気道場に入って、勉強方法は変わりましたか。
入ってからは、本気道場で教わることに集中しようと決めました。 内容の深さも、それまでとはかなり違いました。
――何が一番違ったのでしょうか。
中小企業診断士は、経営コンサルタントの国家資格です。 だから、二次試験も「経営コンサルタントとして企業をどう見るか」が問われているのだと理解できました。
与件文から企業の強みや弱み、外部環境を整理し、 一次試験で学んだ知識やフレームワークを使って、 その企業をどう成長させるのか、課題をどう解決するのかを提案する。
答案は単なる正解文ではなく、 限られた情報を使って作るコンサルティングレポートのようなものだと考えるようになりました。
スタディングでは解答例との比較が中心でしたが、 本気道場では「経営コンサルタントとして何を提案するか」を考えます。 そこを理解したことで、設問や与件文を見る角度が大きく変わりました。
――80分の使い方も変わりましたか。
1回目の受験では、80分をどう配分するかをほとんど考えていなかったと思います。 2回目では、「何分までに何を終えるか」をかなり細かく決めました。
もちろん短期間ですべてを完全に身につけられたわけではありません。 それでも、習得できたところまでは本番で確実に使おうと考えていました。
早期退職の決断と重なった3カ月、勉強に全振り
――2年目の夏、会社でも大きな出来事があったのですね。
会社から早期退職制度の案内がありました。 私は以前から、早期退職制度が出たら手を挙げようと考えていました。
8月初めに応募を決断し、 そこから8月、9月、10月の3カ月間は、本当に必死で勉強しました。
会社の仕事ではきちんと成果を出しながら、 それ以外の時間は可能な限り試験勉強に振りました。
――どのくらい追い込んだのでしょうか。
転職することも決まっていたので、 もし不合格になれば、新しい会社へ入ってから再び受験しなければなりません。 次の職場で同じように勉強時間を確保できる保証もありませんでした。
「どうしても今年受かりたい」という気持ちが強かったです。 10月だけで学習時間は180時間近くになりました。 1日平均にすると約6時間です。
通勤中には講座の音声を聞き、 朝、昼、夜の空き時間もできる限り勉強に使いました。
事例Ⅳで失敗したと思い、合格の手応えはなかった
――2回目の試験では、手応えはありましたか。
ほとんどありませんでした。 事例Ⅲまでは、「もしかするとギリギリ受かっているかもしれない」という感覚でした。 大きく失敗した感覚はありませんでした。
しかし事例Ⅳは全然だめで、 「やってしまった」と思いました。
――試験終了後はどのような状態でしたか。
本気道場の仲間との打ち上げへ向かう地下鉄の中で、 落ちたと思って一人で泣いていました。 それくらい、この試験にかけていました。
再現答案を作ると、 事例Ⅳでケアレスミスをしていたことにも気づきました。 正解だと思っていた部分まで間違えており、 かなり絶望的だと思いました。
――得意だったはずの事例Ⅱも、意外な結果だったそうですね。
2回目は2科目で合格ラインを超えました。 最も伸びたのは事例Ⅰで、 苦手だった事例Ⅲも何とか合格ラインに届きました。
一方、営業・マーケティングの仕事をしているため得意だと思っていた事例Ⅱが、 2回目では最も低い点数でした。
自分ではある程度書けたと思っていたので驚きました。 緊張した本番で、設問の意図を正確に捉え切れていなかったのだと思います。
自分の経験則を書くのではなく、 その企業の置かれた状況に一次知識や理論を当てはめて、 「この企業ならこうすれば良くなる」と提案する。 その考え方がコンサルティングなのだと、改めて感じました。
不合格を覚悟した合格発表で、自分の番号を確認
――合格発表を見る時、自信はありましたか。
全然ありませんでした。 本当に落ちていると思っていました。
それでも結果は確認しなければならないので、 合格発表を見て、自分の番号を見つけた瞬間、 一人で部屋の中でガッツポーズをして叫びました。
合格できたのは、本気道場の仲間の存在も大きかったです。 私は途中入塾でしたが、快く受け入れてもらい、 分からないところを教えてもらいました。
自分より優秀だと感じる人もたくさんいました。 仕事をしながら、それでも本気で合格を目指して努力している仲間が周りにいたことは、 大きな支えになりました。
合格の背景には、 「正解例を覚える」という考え方から、 「経営コンサルタントとして企業を分析し、提案する」という考え方への転換がありました。
そして、この追い込みの時期は、 早期退職と転職という人生の大きな転機とも重なっていました。
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第3回・合格後/キャリア編 早期退職を決めた40代が診断士合格で得たキャリア →くすりやのお仕事さんの合格体験記・全3回
- 第1回|一次試験 ― 「60点で十分」と割り切った7カ月の学習
- 第2回|二次試験 ― 200時間勉強しても落ちた後に変えた「考え方」【現在の記事】
- 第3回|合格後 ― 早期退職を決めた40代が診断士合格で得たキャリア
